工業塩用FRPコンテナとトラ70000を作る

お久しぶりです。

 

今回はトラ70000で輸送されていた工業塩輸送専用のFRPコンテナを触っていこうと思います。

 

そもそも何なんだそれという方のために簡単に説明をば…。

上越線の渋川と神奈川臨海鉄道の横浜本牧間では工業塩が鉄道輸送にて運搬されていたそうで、その際に長らく使用されていたのが今回作成する塩コンテナである。

最初はトキ25000やトラ45000、トラ70000が使用されており、それぞれ6個積み、3個積み、4個積みである。

後に鉄道コンテナ(UM30S-85400)でFRPコンテナを運搬するようになる。

工業塩の輸送先は渋川にある工場だそうで、電気分解の塩(えん)として用いていた。

cf.工業塩輸送 http://www.kururin.jp/tsushin/salt.htm

 

ということだそうです。これ、「しお」コンテナではなく「えん」コンテナでは?とかしょうもないことを考えていましたが、とりあえず作っていきます。

 

このFRPコンテナ自体はカワマタさんと甲府モデルさんから出ているようですね。

甲府モデルさんのはペーパー製で返空の再現が限界でしょうか。

カワマタさんはホワイトメタル製で積載時の再現なので返空にはあまり向きません。

 

個人的にはペーパーはHOスケールでやっと粗が目立たないものだと考えているので、Nスケールでは不採用にしがちです。Nスケールではどうしても直角の出し方や紙感の消し方が非常に難しく、そこが気になってしまいます…。強度面はあまり不安がない印象です。今回のように凹凸の表現があるものは紙の薄さが災いして不向きなのかなとも感じます。

 

ということで今回はカワマタさんのコンテナを加工していきます(実は自分のではない)。

今回加工するコンテナは半分が既に塗装済でしたが、色が全く違ったのでIPA処理して塗膜を剥がしてしまいました。またホワイトメタルの性質上、表面が全体的に凹凸であるのでやすりがけをしてなるべくホワイトメタルの欠点を消してみました。

 

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処理後はキッチリと洗浄しました。ホワイトメタルは含鉛金属ですから、やすりがけはなるべく水研ぎで行う、洗浄は少量の水で行いティッシュなどで吸水してから捨てるなど、面倒ではありますが、細かな処理にも気をつけてください。

塗装済ではなかった新しいコンテナをよく観察すると穴が開いている個体が1/3ほどいました。表面処理をして穴を広げたり、限界の薄さの個体に穴をあけるのは嫌だったので、今回の工法を少し見直してマスキングテープ自体を塗装して貼り付けて防水シートを再現することにしました。

 

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コンテナを本体を白系に塗装、マスキングテープを緑系に塗装しました。緑系が濃い目にはなりましたがこんなもんかと。

このままだとツヤツヤで気になるのでもう二手間加えます。

 

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その前にトラ70000にも二手間加えます。車輪をつけたまま床下をガイアカラーピュアブラックで塗装します。内側には伝家の宝刀焦げ茶サビを塗装。さらに艶消しクリア処理をしました。

 

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コンテナにはそこからゴム紐をつけ(カワマタさん推奨のICテープ)、こちらにも艶消しクリア塗装をして完成です。

1両分余っているのもなんかあれなので、トラ70000をもう一両買ってきますか。

 

頃合いもいいのでここで筆を置かせていただきます。